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KAERU
介護・障害福祉株式会社YUNTAKU(ゆんたくHOME)

「管理されたくない」から「使ってみたい」へ。グループホーム「ゆんたくHOME」のキャッシュレス導入事例

当初は「お金を管理されたくない」と導入を断っていたご本人が、ひと月分のお小遣いを自分で管理する経験を経て「カードを使ってみたい」と言うようになりました。ディズニーのチケット購入、職員が現金に触れない運用まで、株式会社YUNTAKUが運営する「ゆんたくHOME」での変化を伺いました。

現金を渡すと計画的に使いきれない。職員が個人のお金に触れることへの心理的な負担も大きい。知的障害や精神障害のある方が暮らすグループホームでは、日々のお小遣い管理が、ご本人にとっても職員にとっても悩みの種になりやすいものです。

株式会社YUNTAKUが運営するグループホーム「ゆんたくHOME」で印象的だったのは、最初に「お金を管理されたくない」と導入を断ったご利用者様が、あるきっかけを経て「カードを使ってみたい」とご自身から言うようになったことでした。何が起きたのかを伺いました。

この事例のポイント

■ 課題
職員が利用者の現金に触れる心理的な負担と、管理者・サービス管理責任者への対応の集中

■ 対応
KAERUカードに切り替え、残高確認の表示もご本人の状況に合わせて調整

■ 効果
「管理されたくない」と言っていたご本人が、自分から「使ってみたい」と希望するように。現金に触れる職員もほぼいなくなった

施設の概要

株式会社YUNTAKUのロゴ

法人名

株式会社YUNTAKU

ホーム名

ゆんたくHOME

施設形態

共同生活援助(グループホーム)

対象

知的障害・精神障害のある方

所在地

千葉県 流山市

ゆんたくHOMEの外観
ゆんたくHOMEの外観

01 「管理されたくない」から「使ってみたい」へ

Q. 導入当初、ご利用者様の反応はいかがでしたか?

A. 最初にご案内した際、「お金を管理されたくない」とおっしゃって、導入に至らなかった方がいらっしゃいました。そこで、まずはご本人にひと月分のお小遣いを全額お渡しし、ご自身で管理していただくことにしたんです。すると、お金が入るとすぐに使ってしまい、月末に近づくにつれて食費のやりくりにも困るという経験をされました。その大変さをご自身で実感されたことで、「カードを使ってみたい」とご本人から言ってくださるようになりました。

ゆんたくHOMEでかき氷を楽しむご利用者様と職員
ゆんたくHOMEでのひととき。みんなでかき氷を楽しみました

02 ディズニーのチケットも、自分で買えるように

Q. 導入後、ご利用者様はどのような場面でカードを使われていますか?

A. お二人とも20代で、もともとPayPayなど現金以外の決済に慣れていたこともあり、特別な練習をしなくてもすぐに使いこなされていました。印象的だったのは、ディズニーランドのチケット購入や、園内での優先入場のような有料サービスの利用です。現金ではなかなか難しい決済も、カードがあることでご本人が自分の意思で完結できるようになりました。クレジットカードのような見た目に、ちょっとした憧れの気持ちもあるようで、気持ちの面でも良い変化を感じています。

病院の受付でKAERUカードを使って支払うご利用者様
病院の受付でも、ご本人がカードで支払いを完結

03 職員が利用者の現金に触れなくなった

Q. 導入前は、現金管理でどのようなご苦労がありましたか?

A. 個人のお金には、できるだけ多くの職員が関わらない方針にしていたのですが、そうすると管理者やサービス管理責任者に対応が集中してしまい、休日に現金を渡すためだけにホームへ向かうこともありました。他人のお金を扱うこと自体への心理的な負担も、正直ありました。KAERUカードの導入後は、日常的に個人の現金に触れる職員がほとんどいなくなり、この負担がなくなりました。

「本当に現金を触らずに、リスクなく、ご本人様が決まった金額の中でしっかりやりくりできる」
―― 株式会社YUNTAKU ご担当者様

04 残高の「見せ方」を一人ひとりに合わせる

Q. 残高確認の仕組みについて、工夫された点はありますか?

A. QRコードでいつでも残高を確認できるのは便利なのですが、繰り越しなどで残高が多く見えると、かえって「まだこんなにあるから」と使いすぎてしまう方もいらっしゃいました。そこで、必要に応じて残高のみを表示するQRコードに変更していただくなど、お一人おひとりの状況に合わせて見せ方を調整できるのは助かっています。

05 これからは「貯める」経験も

Q. 今後、どのような活用を期待されていますか?

A. 将来的にご本人が一人暮らしを目指すことを考えると、ご自身でお金を計画的に管理する経験も必要だと感じています。毎日のお小遣いの中から、ご本人が「今日はこれだけ貯めよう」と決めて貯金するような体験ができる仕組みがあると、ステップアップの機会になるのではないかと思っています。

硬貨と貯金箱(イメージ写真)
将来の一人暮らしに向けて、「貯める」経験にも期待が寄せられている(※写真は仮のイメージです)

「予約もできるし、すぐにチャージも、すぐに戻すこともできる。欲しい機能がすべて備わっている」
―― 株式会社YUNTAKU ご担当者様

導入前後の変化

■ 職員の現金対応
導入前 管理者・サービス管理責任者に集中。休日に渡すためだけに出向くことも
導入後 日常的に現金に触れる職員はほぼいない

■ ご本人の受け止め
導入前 「お金を管理されたくない」
導入後 「カードを使ってみたい」とご本人から希望

■ できる決済
導入前 現金で完結する範囲のみ
導入後 ディズニーのチケット購入、園内の有料サービス

■ 残高の見せ方
導入前 繰り越しを含めた残高がそのまま見える
導入後 ご本人の状況に合わせてQRコードの表示内容を調整

導入前に気になるポイント

Q. 本人がカードを使いたがらない場合はどうすればよいですか?

A. YUNTAKUでは、ひと月分のお小遣いを全額お渡しして自分で管理していただく経験を経て、ご本人から「カードを使ってみたい」と希望されるようになりました。説得よりも、ご本人が納得する過程を設けるほうが結果につながることがあります。

Q. 使い始めるのに特別な練習は必要ですか?

A. YUNTAKUのお二人は20代で、もともとPayPayなど現金以外の決済に慣れていたため、特別な練習なしで使いこなされていました。

Q. 残高が見えると使いすぎてしまう方がいます。表示は調整できますか?

A. できます。YUNTAKUでは、必要に応じて残高のみを表示するQRコードに変更するなど、お一人おひとりの状況に合わせて表示を調整しています。

まとめ

YUNTAKUの事例が示しているのは、金銭管理の仕組みを変えることが、ご本人の選択肢を変えるということです。「管理する」ための仕組みではなく、「自分で選べる」ための仕組みとして機能したとき、当初は「管理されたくない」と断っていた方が自分から使いたいと言うようになりました。

※KAERUカードは、ご本人が持って使うプリペイド型のカードです。施設側でチャージや残高・利用履歴の確認ができ、残高確認用のQRコードも用意されています。

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